鰯の旨味を白干梅に染み込ませる昔ながらの家庭料理。
水と砂糖を使わず、酒と醤油とみりんで煮付けるシンプルで本格的な梅料理です。この料理の決め手は鰯と白干梅の比率です。白干梅を多く入れすぎると酸味が勝ちすぎます。梅干を多く使いたい場合は白干梅をあらかじめ水に浸けて塩分を抜いてご使用ください。
- 鰯は頭を落として内臓をとり、流水でよく洗う。
- 酒、みりん、醤油を火にかける。
- 鰯と梅を入れ、クッキングシートで落し蓋する。
- 中火で10分ほど煮たら落し蓋を取る。
- 煮汁が程よく少なくなるまで弱火で煮る。
- 崩さないように器に盛って針生姜を添える。
塩抜き時間 | 塩 分 |
2時間 | 約18% |
4時間 | 約16% |
12時間 | 約12% |
紀州の昔ながらの真夏のごはんは梅干とともに炊く。
真夏のご飯を白干梅のクエン酸の働きで雑菌の繁殖を抑えてくれる昔の人のアイデアご飯。さらに梅干の酸味が食欲を増進させてくれます。お弁当やおにぎりにも最適です。
- お米は洗って夏で30分、冬で1時間浸水させる。
- 白干梅を入れて炊飯。(お好みで針生姜を入れる)
- 茶碗によそい青じその細切りと胡麻をふる。
真夏のお弁当に是非ご活用ください。
釜揚げしらすと白干梅の紀州を代表する丼もの。
紀州は梅の産地であるとともに、しらすの水揚げも盛んです。その2つを使ったシンプルでいて豊かな味わいを是非ご賞味ください。
- 炊きたてのご飯を丼によそう。
- 釜揚げしらすをご飯に乗せる。
- 茶碗によそい青じその細切りと胡麻をふる。
- 青じそ(青ネギ)や柚子皮を散らし白干梅を乗せる。
- めんつゆ(または醤油)をかけて出来上がり。
平安は村上天皇の時代からの縁起物のお茶。
平安時代に疫病がはやった時に、六波羅蜜寺の空也上人が梅干入りのお茶で病を治し、その噂は村上天皇にも届き、庶民の間でも飲まれるようになりました。本来は「王が服するお茶」という意味で王服茶という名前でしたが、縁起を担いで大福茶と呼ばれるようになりました。その梅干は甲申年の梅を用いたことから、甲申年の梅は縁起が良いということで現代にも伝えられ、愛飲されています。お正月や晴れの門出など、縁起担ぎにお飲みいただければと思います。
- 湯呑みに梅干と結び昆布を入れる。
- 熱いお茶注ぐ。