王も服した縁起物。大福茶で無病息災と多幸を祈る。
「大福茶」とは平安時代、都で疫病が流行ったとき、六波羅蜜寺の空也上人が、梅干と昆布を入れたお茶をふるまったところ、疫病が下火になったことから始まったと言われています。村上天皇が、その徳にあやかる意味で、元旦にお茶を飲むようになり、「皇(王)服茶=天皇が飲むお茶」と言われるようになりました。皇服茶は庶民に幸福をもたらす意味から「大福」の文字が当てられ、以来お正月の行事として庶民の間に広まりました。今でも六波羅蜜寺では正月三が日、「大福茶」がふるまわれ、その習わしが残っています。
昆布巻きに使われる柔らかい棹前(さおまえ)昆布を細く切って結び昆布を必要な数だけつくります。
気温が低い時期は梅干を入れた湯呑みに熱湯を注ぎ、梅干と湯呑みを温め、お湯を捨てて結び昆布を入れます。
緑茶やほうじ茶を注いでお飲み下さい。お茶を注ぎ直して何度もお代わりいただけます。
大福茶の新しい形をご家庭で考えてみませんか?
古来よりの縁起物「大福茶」ではありますが、わざわざ大福茶を作るために白干梅を購入されることをしなくても、ご自宅にある梅干の味を活かした新しい大福茶を作ってみるのも楽しいかもしれません。時には味を重視して、時には機能性のある飲み物としての大福茶を作って見てはいかがでしょう?
昆布茶を使った
味わい深い大福茶。
大福茶を作りたいけど結び昆布の材料が手に入らない・・・と、言う場合には結び昆布の替わりに昆布茶を使ってみてはいかがでしょう。市販の昆布茶とはまた違った高級な梅昆布茶をお楽しみいただけます。
烏龍茶を使った
肉料理と頂く大福茶。
肉料理や脂っこい料理を召し上がるときに烏龍茶を一緒に飲まれていらっしゃる方には烏龍茶を使った大福茶がおすすめです。さらに梅干を焼くことで話題のバニリンが生成されますので、肉料理にピッタリです。
紅茶を使った
西洋風の大福茶。
日本茶はあまり飲まない。という方は、はちみつ味梅6%やうす塩味梅6%を甘めのレモンティーに入れてみてはいかがでしょうか?ハーブなども合わせてオリジナルの大福茶を。